Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『It's the moooonriders』聴きました(2回目)

 

 我が最愛のロックバンド、ムーンライダーズ約11年ぶりのニューアルバム『It's the moooonriders』(4/20リリース)。19日の仕事帰りタワレコに駆け込んで購入、深夜に1度聴きました。これまでなら、新譜を買ったらその後は毎日ヘヴィーローテーョンとなったはずだけど、現在はゆっくり音楽を聴ける環境になく、今朝早起きしてようやく2回目を聴きました。

 1回目は期待と妄想で頭がいっぱいでテンション上がり過ぎていて、冷静な状態じゃなかったですね。20日のブログは明らかに浮かれすぎている。『it's the moooonriders』ってタイトル間違えてるし。『It's』ですね頭は。2回目聴いての覚書です。

 

・1曲目「monorail」は改めて聴くとそこまで不穏なアレンジではなかった。逆回転のことばを聴くと反射的に『ツイン・ピークス』の赤い部屋を思い出すので、「デヴィッド・リンチ的な世界の裂け目」とはつい筆が滑ってしまいました。しかし逆回転のポエトリーリーディングの異化作用は効果抜群で、11年ぶりのニューアルバムはいきなり実験曲が来た!とワクワクしました。続く2曲目「岸辺のダンス」、これぞムーンライダーズというイントロの高揚感!

・第一印象であった「いつもよりユーモラスな部分が少ないような気がする」問題は、歌詞が(彼らにしては)非常にストレートというか剥き出しの強い言葉が多く使われているせいかなと思います。慶一さん作詞の「彷徨う場所がないバス停」はつい『ゴーストワールド』を思い出してしまいましたが、これはあれかな、路上生活者の女性がバス停で撲殺された事件から発しているのかな。

・良明さんの曲が良いアクセントになっているなと。「親より偉い子供はいない」は「ヨシアキさん!」って言ってなかった。「ヨシアキ!」でしたね。最後の一言は泣ける。そっちの側から歌詞には確かに「老齢ロック」の視点がある。

・「岡田さんの曲が少なくてちょっと寂しい」問題、「三叉路のふたり」は本当にいい曲。泣ける。

・ドラムの夏秋さん、『Tokyo7』では裏ジャケに1人ぽつんと映っていましたが、めでたく正式メンバーとして表ジャケに堂々登場。これには嬉しくなりました。

サウンド面ではムーンライダーズらしい多彩な楽曲、柔らかな演奏とコーラスがたっぷり楽しめる好盤だと思う。

 

 週末は時間を作って、もっと聴きこもう。先入観が出来ないようにSNSの情報はシャットアウトしていたので、心置きなくファンの皆さんの感想を検索しよう。みんなどんな風に受け止めているのか感想を読むのが楽しみだ。ちゃんとしたアルバム・レビューは近いうちにアップします。