Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『バファロー大隊』『リオ・グランデの砦』(ジョン・フォード)

 ゴールデンウィーク3日目。

 今日は娘の習い事の発表会があったので、それだけで1日おしまい。帰り道、本屋に寄って「Sound & Recording Magazine」6月号(ムーンライダーズ特集)、ライオネル・ホワイト気狂いピエロ』買いました。連休中に読もう。

 それにしても今日からもう5月か。今年は時間が経つのが異様に早く感じられるなあ。

 

 

 夜、ようやくフリーな時間が出来たので映画鑑賞。ジョン・フォード監督『バファロー大隊』(1960年)。いかにも西部劇っぽい勇ましい主題歌で始まるが、何とミステリー仕立ての法廷劇でした。殺人容疑で軍法会議にかけられた黒人兵(ウディ・ストロード)の無実を信じて、彼を弁護する主人公(ジェフリー・ハンター)の闘いを描く。公開当時(1960年)、これがどこまでリアルに響いたものなのか(所詮ハリウッドのご都合主義の範囲で受け止められていたのか)分かりませんが、かなり明確に人種差別反対の意思表明がなされています。また、元奴隷たちで組織された黒人部隊、通称「バッファロー・ソルジャーズ」の物語でもあります。ウディ・ストロードはじめ隅々までイイ顔が揃った俳優たちのアンサンブルがまた素晴らしい。フォードの映画は、歌を歌ったり音楽を奏でる場面が必ず出てくるのも良いですね。出演はジェフリー・ハンター、ウディ・ストロード、ビリー・バーク、カールトン・ヤング、ウィリス・ボーシェイ、事件の証人となる重要な役柄で、フラーの『裸のキッス』で強烈なインパクトを与えたコンスタンス・タワーズが出ています。

 

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 続けて、ジョン・フォード作品をもう1本、『リオ・グランデの砦』(1950年)。『アパッチ砦』『黄色いリボン』に続く「騎兵隊三部作」の一本とのことです。硬軟織り交ぜた演出がさすがで見応えがありました。本作でも歌の場面が印象的です。ジョン・ウェインがあまり堂々としていなくて、妻(モーリン・オハラ)と息子(クロード・ジャーマンJr.)の間で戸惑う姿が微笑ましい。出演はジョン・ウェインモーリン・オハラベン・ジョンソン、クロード・ジャーマンJr.、チル・ウィルス、ハリー・ケリー・Jr.ほか。脱走兵(ベン・ジョンソン)が良かった。