Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

マニアの受難、モジャモジャ頭の死者、アメリカ争奪戦、ふたりのウルトラマン、ロミー・シュナイダー映画祭とか、その他 

 昨夜、ムーンライダーズドキュメンタリー映画『マニアの受難 PASSION MANIACS MOONRIDERS THE MOVIE』(2006年)を久しぶりに再見。最初だけのつもりが、結局最後まで見てしまった。これってもう16年前の映画になるのか。30周年の野音LIVEの映像、遠くて判別は出来ないけど、観客席のどこかに自分と妻が映ってるはずだと思うと感慨深いものがありました。『マニアの受難』を改めて見直しての感想は、作り手のこだわりが感じられる凝った仕上がりですが、やはりムーンライダーズの魅力を伝えきれているとは思えず、初心者にも若干不親切だなあと。先日見た『スパークス・ブラザーズ』のように、順を追って彼らの軌跡、音楽性の変遷を描くこともできるはずだなと思いました。誰かチャレンジするクリエーターはいないのか。

 

 

 話変わって。録画した番組が山のようにたまってきたので、今朝は早起きしてチェックを。「ベストヒットUSA」を見ようとしていたところに娘(9歳)が起きてきたので、一緒に鑑賞。番組ではクイーンの「RADIO GA GA」(1984年)MVを紹介。フリッツ・ラングの『メトロポリス』の映像をふんだんに使用していて、ああそういえばと思い出した。当時、ジョルジオ・モルダーがプロデュースして『メトロポリス』を彩色・音楽入りで再公開したのだった。今なら「噴飯ものの改悪行為だ」と憤りそうなところですが、当時は「貴重な映像を発掘ありがとう」くらいで受け入れていたような気がします。娘は「RADIO GA GA」のMV見て、ビルを破壊するフレディを見て笑ってました。「この人死んじゃったんでしょ?」と言うので「そうだよ」と答えると、「もう1人死んじゃった人がいたよね、モジャモジャ頭の」と言うので誰?となりました。しばらく話したのですが要領を得ず、結局誰のことを言っているのかはわからずじまいでした。モジャモジャ頭の死者とは・・・。

 

ザ・ワークス(SHM-CD)

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 録画していた番組のひとつ、『ふたりのウルトラマン 沖縄本土復帰50年 ドキュメンタリードラマ』をチェック。脚本・演出は、沖縄在住の映画監督・中江裕司ウルトラシリーズ初期に関わった二人の沖縄出身の脚本家、上原正三金城哲夫を描く再現ドラマ。上原、金城、演出の円谷一を中心に若手の監督や特撮スタッフが集う(中には実相寺も)熱い時代、やがて挫折した金城が沖縄に戻り死に至るまでの知られざる物語。興味深いエピソードが満載されていて、これが面白くならない訳はない。なんだけど、何か塩梅を間違えていて、わざとらしくて気恥ずかしくて見ていられなかった。もったいない。

 

 

 話変わって。『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の記事で書き忘れたこと。劇中でキーとなる女の子は「アメリカ」という名前です。「アメリカ」の特殊能力を巡って正邪入り乱れての争奪戦が展開します。マルチバースの各世界にはそれぞれドクター・ストレンジやワンダが存在しますが、マルチバースを行き来する能力を持った「アメリカ」は唯1人しか存在しない。これってどういう意味なのかなとずっと引っかかっています。様々な世界観がある中でだた一つの「アメリカ」を巡る争奪戦とは。

 

 話変わって。「没後40 年 ロミー・シュナイダー映画祭」(2022年8 ⽉5 ⽇よりBunkamura ル・シネマにて開催)の情報が。今年はフランス映画関連が盛り上がってる話は前にも書いた通り。先にクルーゾーの未完成作『地獄』のフッテージを見てヤラレたばかりなので、これはぜひ行ってみたい。どんなラインナップなのだろう。楽しみだ。