Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『フェイク シティ ある男のルール』 (デヴィッド・エアー)

 

 デヴィッド・エアー監督『フェイク シティ ある男のルール』(2008年)再見。この映画は封切の時に仙台の某シネコンで見ましたが、完全に貸し切りでした。これまで完全な貸し切り状態を経験したのは、本作と『極道大戦争』(三池崇史)の2回。それはさておき。

 

 制服警官時代の元相棒が目の前で殺され、調査を始めたロス市警のベテラン刑事(キアヌ・リーヴス)が、次第に事件の背後に広がる組織の腐敗を知る・・・というお話。脚本は何とジェームズ・エルロイの書き下ろし。組織の腐敗、主人公の乱暴な捜査、同僚たちの下品な態度、売人たちの描写・・・いかにもエルロイらしいダーティな世界観で、それらしい雰囲気が出ていて悪くない。映画としてはちょっと小粒だけど、これはこれで上出来の(B級)クライム・アクションでありました。

 

 主演はキアヌ・リーヴス。まだ若くて細っこくてつるりとしている頃で、エルロイのダーティな世界で主役を張るには若干線が細いかな。共演フォレスト・ウィテカー、脇には後のキャプテン・アメリカクリス・エヴァンスの姿も。

 

『フェイク シティ ある男のルール』 STREET KINGS 

監督/デヴィッド・エアー 脚本/ジェームズ・エルロイ、カート・ウィマー、ジェイミー・モス 撮影/ガブリエル・ベリスタイン 音楽/グレーム・レヴェル 

出演/キアヌ・リーヴスフォレスト・ウィテカー、ヒュー・ローリー、クリス・エヴァンス、コモン 

2008年 アメリ