メリエス連続鑑賞の続きです。メリエス作品はほとんどが10分以内なので、あっという間に見終わってしまう。モノクロ(彩色版の時もあるがやはり自然な色ではない)、台詞無し、アップ無し、コマ落としの様な動き、と今朝見た夢の断片を脳内で再生しているような趣があってクセになる。どれを見ても面白い。
『蛹と黄金の蝶』(1900年)
醜い芋虫が蛹に入り、魔術師メリエスが杖を振るうと美しい蝶となって現れる。トリック撮影を使ったファンタジックな作品。魔術師が美しく変身した蝶に求愛すると、彼も芋虫になってしまうというユーモラスなオチがついている。

『魔法の本』(1900年)
メリエス演じる魔術師が巨大な本を開くと、本に描かれたキャラクターたちが実体化して現実の世界に飛び出す。ひとりがなかなか本の中に戻ろうとしなかったり、魔術師が倒れた本の下敷きになったり、コミカルな演出が楽しい。

『不思議な分裂』(1901年)
『ゴム頭の男』(1902年)
手足や首が身体を離れて勝手に動き出す『不思議な分裂』。台に置かれた生首にふいごで空気を送り込むとどんどん膨張し、やがて破裂してしまう『ゴム頭の男』。どちらも、トリック撮影を使って奇術師としての表現を推し進めた作品。他の作品を見ても、メリエスは人体破壊描写に執拗な拘りがあるように見える。

『黒い悪魔』(1905年)
ホテルの一室に棲みついた悪魔(黒猫の霊?)が、様々な悪戯で宿泊客を翻弄する。悪魔のアクロバティックなアクション、ヒゲの宿泊客の慌てぶりが可笑しい。メリエスお得意のボンッ!と上がる煙と共に姿をくらます演出が二度も出てくる。

『パリ=モンテカルロ2時間レース』(1905年)
レースが題材だけど車のスピード感や勝敗が見せ場ではなく、行く先々で巻き起こすトラブルを描くスラップスティック・コメディだった。警官を轢くわ露店をひっくり返すわトラックとクラッシュするわ、最後は観覧席に突っ込んで大騒ぎ。
本作を始め、『常識はずれの新たな争い』『5階からの落下』『飲んだくれのポスター』『黒い悪魔』など、メリエスの喜劇監督としての方向性と才能を確認できたことは大きな発見だった。

『ジャンヌ・ダルク』(1900年)
ジャンヌ・ダルクの物語は映画人の創作意欲を掻き立てるようで、後年のカール・ドライヤー、ロベルト・ロッセリーニ、ロベール・ブレッソン、オットー・プレミンジャー、ジャック・リヴェットからリュック・ベッソンに至るまで、数多くの映画が作られている。
映画黎明期のメリエス版も、大勢のエキストラ、合戦シーン、オーバーラップの活用、他の作品では人物の横移動がメインなのに本作は縦移動もふんだんに出てきて演出のありようにも違いが見られるなど、他の作品とは明らかに力の入り方が違う。そしてメリエス版のジャンヌは、火刑の最中煙とともに消え失せ、鮮やかに昇天するのだ!

![[Blu-Ray]裁かるるジャンヌ 2K レストア版 カール・Th・ドライヤー Blu-ray ルネ・ファルコネッティ [Blu-Ray]裁かるるジャンヌ 2K レストア版 カール・Th・ドライヤー Blu-ray ルネ・ファルコネッティ](https://m.media-amazon.com/images/I/31Rz1K6apmL._SL500_.jpg)


![美女とエイリアン [DVD] 美女とエイリアン [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51VqwEqcHqL._SL500_.jpg)
![トレイシー・ローズの美女とエイリアン [DVD] トレイシー・ローズの美女とエイリアン [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/4108XB6W5ZL._SL500_.jpg)
![巨大カニ怪獣の襲撃 [DVD] 巨大カニ怪獣の襲撃 [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51gX9EkKccL._SL500_.jpg)

![マリファナ/リーファー・マッドネス 麻薬中毒者の狂気/マニアック(3 in 1) [DVD] マリファナ/リーファー・マッドネス 麻薬中毒者の狂気/マニアック(3 in 1) [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51TwB4CeLGL._SL500_.jpg)











