Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『ストリート・オブ・クロコダイル』(スティーブン・クエイ、ティモシー・クエイ) 

水曜の夜、学生時代の先輩であるGさん、Kさん、Mさんと久しぶりに飲んできました。皆さんとお会いするのは、約10年ぶり。皆さんお元気そうで何よりでした。Mさんは上半身がガッチリと逞しくなり、あごひげなぞたくわえて別人みたいでした。Gさんは体型…

『ジャージー・ボーイズ』(クリント・イーストウッド)

見逃していたクリント・イーストウッド監督の『ジャージー・ボーイズ』をチェック。60〜70年代に活躍したニュージャージー出身のヴォーカル・グループ、フォー・シーズンズを描く伝記映画です。イーストウッド監督としては『バード』『J・エドガー』に続く…

『遠すぎた橋』(リチャード・アッテンボロー)

第二次世界大戦後期に行われた連合軍の「マーケット・ガーデン作戦」を描いた戦争大作『遠すぎた橋』(1977年)鑑賞。大昔にTVの吹替洋画劇場で見て以来、久々の再見です。今回は原語版にて。 出演者は超豪華で、ショーン・コネリー、マイケル・ケイン、ジ…

バランスの良い週末

先の土曜日、昼間はBSで録画した『遠すぎた橋』と、見逃していた『ジャージー・ボーイズ』をチェックして、夜は旧友のきゃらはん師と一杯やってきました。最近は体調不良もあってお酒をセーブしていたんですが、久々に遠慮せずたっぷり飲みました。三池の…

『自堕落な凶器』(アリエル・S・ウィンター)

アリエル・S・ウィンター『自堕落な凶器』The Twenty-Year Death読了。文庫上下巻の長編ミステリーで、三つの異なるテイストの中篇から構成されています。しかもそれぞれが異なる作家のパスティーシュ(模倣芸術)となっているという凝った作りの小説です。…

『インサイド・ヘッド』(ピート・ドクター)

ピクサー/ディズニーの新作アニメーション『インサイド・ヘッド』鑑賞。近所のシネコンTOHOシネマズ市川にて。先日も書きましたが、初めて家族3人で見に行った(娘にとっては初めて映画館で見た)記念の映画になりました。 ミネソタの田舎町に住む女の子ラ…

『北海ハイジャック』(アンドリュー・V・マクラグレン)

アンドリュー・V・マクラグレン監督、ロジャー・ムーア主演『北海ハイジャック』(1980年)鑑賞。テレ東「午後のロードショー」で放映された日本語吹替版(ロジャー・ムーア=広川太一郎、アンソニー・パーキンス=野沢那智)にて。その昔TV「ゴールデン洋…

『動物好きに捧げる殺人読本』(パトリシア・ハイスミス)

パトリシア・ハイスミスの短編集『動物好きに捧げる殺人読本』ANIMAL-LOVERS BOOK OF BEASTLY MURDER(1975年)読了。動物を主人公とした短編集という企画もので、軽めのユーモア・ミステリかと思いきや、基本的には何ら変わらぬ暗黒のハイスミス節でありま…

最も古い映画館の記憶は

先の日曜日、家族でピクサー/ディズニーの最新作『インサイド・ヘッド』見てきました。ウチの娘(3歳2ヶ月)にとっては、初めての映画館です。連れて行く前には、暗闇を怖がるんじゃないかとか、途中で飽きて騒ぎ出すんじゃないかとか、いろいろ心配していま…

『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八)

やっと見ました『桐島、部活やめるってよ』。世評の高さと信頼できる友人からのプッシュもあってずっと気にはなっていたのだけれど、やっぱりですね、このタイトルがどうにも引っかかって見る気が起きなかったのですよ。どうしてもちゃんと覚えることが出来…

『デイン家の呪い』(ダシール・ハメット)

ダシール・ハメット『デイン家の呪い』The Dain Curse(1929年)読了。学生時代にハードボイルドの定番作品を読み漁った時期があって、ハメットのほとんどの長編(『血の収穫』『マルタの鷹』『ガラスの鍵』『影なき男』)、創元推理文庫から出ていた短編集…

『007 消されたライセンス』(ジョン・グレン)

007シリーズ第16作目、ティモシー・ダルトン主演『007 消されたライセンス』鑑賞。ティモシー・ダルトン=大塚芳忠、キャリー・ローウェル=勝生真沙子の日本語吹替版にて。個人的にはシリーズで唯一未見だった一本です。 ロジャー・ムーア時代の007はユーモ…

『吸血鬼ドラキュラ』(テレンス・フィッシャー) 

先月7日に亡くなったクリストファー・リー追悼として、英国ハマー・フィルムのホラー・クラシック『吸血鬼ドラキュラ』鑑賞。超有名な作品ですが、恥ずかしながら今回が初見でした。リーの主演作といえば『ウィッカーマン』『顔のない殺人鬼』をはじめ、ハマ…

『分解された男』(アルフレッド・ベスター)

アルフレッド・ベスター『分解された男』The Demolished Man(1953年)。『虎よ、虎よ!』で知られるベスターの長編デビュー作であり、第1回ヒューゴー賞を受賞した名作であります。 時は24世紀、全太陽系を手の内に入れようと画策する巨大企業の社長ベン・…

『ジャッキー・コーガン』(アンドリュー・ドミニク)

チンピラ二人組が賭場を襲撃、組織の金を強奪して逃走した。組織の依頼を受けた殺し屋ジャッキー・コーガン(ブラッド・ピット)が事件を解決するべく動き出す・・・という粗筋だけ聞くと普通のギャング映画のようですが、これが猛烈に変な映画でありました。…

『GODZILLA ゴジラ』(ギャレス・エドワーズ)

久々に日本の新作ゴジラが作られるとの情報、監督は何とアノ人なのですね。他の名前の怪獣ではなくて、何故に「ゴジラ」なのかという点において、ちゃんと納得できるような映画になるといいなあと期待しています。あんまり理屈っぽい怪獣映画もイヤだけど、…

『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS』(伊藤計劃)

夭逝の天才SF作家・伊藤計劃。未読だった最後の一冊『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS』(2008年)。氏が愛好していたゲーム「メタルギアソリッド」シリーズのノベライズ作品で、その熱い思い入れが伝わってきます。個人的にはゲームに対し何の思い…

『コーマン帝国』(アレックス・ステイプルトン)

「B級映画の帝王」ロジャー・コーマンのドキュメンタリー。コーマンは監督・プロデューサーとして低予算のB級映画を大量生産しながら、その製作過程において多くの才能ある若き映画人を育てたことで知られています。低予算の現場で映画製作や演出のノウハ…

『トラウマ恋愛映画入門』(町山智浩)

町山智浩氏の『トラウマ恋愛映画入門』(集英社)をやっと読みました。「忘れたくても忘れられない」傷跡を残す映画を紹介した名著『トラウマ映画館』の姉妹編の趣向で、氏が小説すばるに連載していた「オクテのための女と男の映画館」をまとめたもの。「オ…

『ムジカ・ピッコリーノ』

NHKEテレの『ムジカ・ピッコリーノ』について。金曜夕方(土曜朝に再放送)に放送されている10分の音楽番組です。楽器や音楽ジャンルの成り立ちを紹介する子供向けの教養番組なんですが、結構面白くて前から楽しみに見ていました。妻と「これに鈴木慶一…

『絹の変容』(篠田節子)

篠田節子のデビュー作『絹の変容』。1990年第3回小説すばる新人賞受賞作。といっても純文学・・・ではありません。先に読んだ二冊の短編集がジャンルを横断するような多彩な作風だったのに比べると、本作は極めてジャンルものの色が濃い作品でした。 かつて…

『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』

ハヤカワ文庫『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』)。「SF短編ベスト」と題されていますが、収録された10篇のジャンルは多岐に渡っています。単純にSFと括って違和感無いのは『小羊』『世紀頭の病』『人格再編』くらいで、『緋の襦袢』『恨み祓い師』『…

『水曜スペシャル 特撮恐怖映画を100倍楽しむ方法』 

スペース・バンパイア HDリマスター版 [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2014/08/02メディア: DVDこの商品を含むブログ (12件) を見る 今から30年前(1985年)、TV「水曜スペシャル」でSF・ホラー映画…

『はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか』(篠田節子)

篠田節子の短編集『はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか』(2011年)。収録された作品は、『深海のEEL』『豚と人骨』『はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか』『エデン』の4篇。4篇とも強烈なインパクトがありましたよ! 『深海のEEL』は、駿河湾で体内にレアメタルを…

凧上げ2015とか、その他

近況報告など。 ウチの小さなマリーが3歳になりました。ここまで大きな病気も怪我も無く、無事に誕生日を迎えられたのは本当に感謝感激ですよ。自分も妻も普段はどちらかといえばローテンションな人間ですが、どこからこんなテンションの高い子供が生まれた…

覚書その3(音楽)

ブログ再開に向けて。覚書その3、音楽篇。 今年買ったCD(アルバム)は、ジム・オルーク『Simple Songs』、ザ・ポップ・グループ『Citizen Zombie』、でんぱ組.inc『WWDD』、の3枚だけ。最近はムーンライダーズ関連以外のアルバムを買うのは珍しいので、「3…

覚書その2(映画)

ブログ再開に向けて。覚書その2、映画篇。 2月以降に見た映画。『ダーティ・セブン(要塞攻防戦)』『007/ドクターノオ』『ロビンとマリアン』『007/ロシアより愛をこめて』『初春狸御殿』『渇き。』『007/ゴールドフィンガー』『007/サンダーボール作戦…

覚書その1(読書)

ブログ再開に向けて。覚書その1、読書篇。 2月以降に読んだ本は、ドナルド・バーセルミ『アマチュアたち』、ケイト・ウィルヘルム『鳥の歌いまは絶え』、アントニー・バージェス『アバ・アバ』、伊藤計劃『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS』、イアン…