Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『ロックンロール・ハイスクール』(アラン・アーカッシュ)

 

 Amazonプライムにて、『ロックンロール・ハイスクール』(1979年)鑑賞。製作総指揮ロジャー・コーマン。監督は快作『ゲット・クレイジー』のアラン・アーカッシュ。

 

 ラモーンズ愛に燃える女子高生リフ(P・J・ソールズ)と仲間たちが、ロックを禁止し生徒を厳しく締め付ける独裁的な新任校長と対決する。体制への反抗、性春の悶々、ともにカラっと明るく描かれているのがいい。他愛無いティーン・ムービーとはいえ、焚書のごとくレコードが燃やされる場面はなかなか衝撃的だった。

 

 本作はニューヨーク・パンクの大御所ラモーンズが出演していることで有名。ラモーンズが単なる顔出しにとどまらず演奏シーンやミュージカル的面白シーンがたっぷり盛り込まれている。アーカッシュは『ゲット・クレイジー』でもルー・リードの弾き語りをじっくり見せてくれたし、音楽の見せ場を外さないのが嬉しい。ライブハウスの場面では演奏が始まる幕間にニック・ロウが流れてた。

 

 『デスレース2000年』『フライパン殺人』のポール・バーテル監督が音楽教師役でノリノリの怪演。『デビルスピーク』のクリント・ハワード(ロン・ハワード監督の弟)、『ヘルナイト』のヴィンセント・ヴァン・パタンという80年代ホラーで見た顔が脇役で出演しているの懐かしい。