Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』(ロン・マン)


 TSUTAYAの「発掘良品」コーナーに、映画監督のドキュメンタリーが4本登場。ウディ・アレンサム・ペキンパーロマン・ポランスキー、そしてロバート・アルトマン。早速、大好きなアルトマンのドキュメンタリー『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』(監督ロン・マン、2014年)をチェックしてみました。


 アルトマンはといえば最も有名な『M★A★S★H マッシュ』を筆頭に、『ナッシュビル』『バード★シット』『ギャンブラー』『ロング・グッドバイ』『ボウイ&キーチ』『イメージズ』『三人の女』『わが心のジミー・ディーン』『ポパイ』『ザ・プレイヤー』『ゴスフォード・パーク』・・・等々、遺作『今宵、フィッツジェラルド劇場で』に至るまで、ハリウッド・メジャーとインディペンデントを行き来しながら、息の長い活動を続けました。こうやってタイトルを並べてみると、個性的な作品ばかりで壮観ですね。


 映画は、アルトマンを敬愛する映画人たちのコメントと貴重なアーカイヴ映像で、「ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」アルトマンの映画人生を振り返ります。コメントを寄せた映画人は、愛弟子のポール・トーマス・アンダーソン、アルトマン作品に出演したキース・キャラダインエリオット・グールドフィリップ・ベイカー・ホールサリー・ケラーマン、マイケル・マーフィ、リリー・トムリンらお馴染みの俳優たち。


 ファンとしては、初期の珍しい映像を見ることが出来たのが興味深かったですね。CFディレクター時代の様子、幻の監督デビュー作『THE DELINQUENTS』(1955年)、初期作品の協力者ジョージ・W・ジョージ、脚本に関わった『ボディ・ガード』(1948年 監督はリチャード・フライシャー!)。TVドラマのディレクター時代の映像は、ヒッチコック劇場、奥さんと知り合うきかっけとなったという『ソニー号空飛ぶ冒険』、シェル・ショック(戦争神経症)を扱って降ろされた『コンバット!』等々。アルトマンの作品が年代順に紹介されていきますが、珍品『突撃!O・Cとスティッグス/お笑い黙示録』なんかもちゃんと押さえられているのが嬉しいところ。


 波乱万丈というか、かなり浮き沈みの激しい映画人生を送ったアルトマンですが、どんな逆境においても切れ間無く作品を発表し続けるバイタリティと反骨精神に改めて感動しました。とはいえ、『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』で最も印象に残るのは、革新者としてのアルトマンよりも、彼の人柄(家族思いでパーティ大好き)かもしれません。パーティのプライベート・フィルムではアルトマンのヌードも拝めます。って別に嬉しくないけど。


(『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』ALTMAN 監督/ロン・マン 脚本/レン・ブラム 出演/ロバート・アルトマン 2014年 95分 カナダ)



 ちなみに、私の好きなアルトマン作品ベスト5はこれです↓


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三人の女 [DVD]

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ギャンブラー [DVD]

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ボウイ&キーチ [DVD]

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