Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

ムーンライダーズ 活動休止宣言(2011.11.11)

オー何テユー事ナンダロウ!!! 


 35周年記念企画をスタートさせたばかりだというのに、ショッキングな知らせが飛び込んできた。ムーンライダーズが本年末を持って活動休止することになった。これまでも活動休止期間は何度かあったけれど、今回は正式に「無期限活動休止宣言」した上での休止に入る。継続的に活動しているロックバンドとしては恐らく日本最古となるムーンライダーズ。ここで一区切りということであろうか。彼らのことだから、きっと5年後には「結成40周年記念」とか言って活動再開してくれるだろうと思う・・・メンバーに死人が出なければ。期待して見守りたいと思う。・・・それにしてもショック。今年は本当にいろんな事が起きるなあ。


 ラストライヴは12/17の中野サンプラザ。直前の12/14には最後のアルバム(タイトルは『Ciao!』チャオ!だって)がリリースされる。


 ムーンライダーズと私。こうして偉そうにブログに書いたり語ったりしているけれど、白状すると実は35年来のファンという訳では無い。本格的にファンになったのは1986年からで、従ってファン歴は25年ということになる。当時ライダーズはアルバム『DON'T TRUST OVER THIRTY』をリリースして、10周年記念のツアーを行なっていた。TVでライヴ映像を見て衝撃を受けて、一気にファンになった。そしたら最初の活動休止期間(1986〜91年)に入ってしまったのであった。活動を休止している約5年の間に過去のアルバムやソロ活動をフォローし、こんな面白いバンドがあったのかと驚きつつのめり込んでいった。91年にアルバム『最後の晩餐』で活動再開して以降は、きっちりリアルタイムでフォローしてきた。同時代に新譜が楽しみなミュージシャンがいることの喜びを噛み締めつつ。


 さて。『ムーンライダーズ詩集』という本がある。ファンなら先刻承知の事とは思うが、こんなものが出ていたのだ。ライダーズが活動10周年を迎えた1986年に新潮社から発売されたもの。デビューから『DON'T TRUST OVER THIRTY』まで、メンバー自選による歌詞を多数収録。日本のロック・シーンの命題であった“日本語によるロック”に独自のやり方で取り組んできたライダーズ最初の10年間の記録だ。糸井重里松本隆らの対談、矢野顕子山川健一らによる寄稿も。この本は大好きで、彼ら最初の休止期間に何度も何度も何度も何度も読み返した。もう表紙は大分汚れて破けてます。彼らの詩作はこの後さらに磨きがかかり、今や日本のロック界では前人未到の領域まで達していると言っても過言ではない。メンバーごとの個性も一層際立っている。改定補強版、もしくは続編の刊行を期待したい。




 それにしても敢えて「活動休止宣言」とは・・・。ズシリと重い決意を感じるなあ。しかし、ファンとして、ここで立ち止まってはいけない。35周年記念企画は続行したい。新譜リリースまで約1ヶ月。全アルバムについて振り返っていきたいと思う。