Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

今週のお題「サンタクロース」


 ムーンライダーズ特集番外編。ライダーズ35年の歴史で、クリスマスソングはそれほど多くない。クリスマスソングでミニ・アルバムを作るとしたらこんな感じになるだろうか。


 M-1「I am a Robot Santa Claus」
 M-2「銀紙の星飾り」
 M-3「最後の木の実」
 M-4「スプーン一杯のクリスマス」
 M-5「No.9」


 M-1「I am a Robot Santa Claus」は1997年に20周年を記念してリリースされたCD-ROM+CD2枚のセット『Damn! Moonriders』に収録された曲。現在はアーカイヴ・シリーズVol.5『moonriders In Search of Lost Time Vol.1』で聴くことが出来る。メンバー6人が各8小節ずつ、しりとりのように詩・曲・アレンジ・ヴォーカルを回すという趣向で、各メンバーの個性がくっきりと出た素晴らしくキュートな曲だ。M-2「銀紙の星飾り」はオムニバス・アルバム『WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS』(1983年)収録。M-3「最後の木の実」はアルバム『ムーンライダーズの夜』(1995年)収録。M-4「スプーン一杯のクリスマス」はアルバム『Bizarre Music For You』(1996年)収録。M-5「No.9」は映画『東京ゴッドファーザーズ』のエンディング曲で、ヴェートーヴェン第9のカヴァー。


 M-2とM-4はストレートなクリスマス・ソングだけど、M-1とM-3はライダーズらしいひねった曲。登場するサンタクロースも普通じゃない。M-3「最後の木の実」に登場するサンタは「空っぽの部屋の暖炉には 僕の幽霊がサンタクロースにホラ変装して待っている」ってビザールなティム・バートン風味。M-1は、廃棄されて子供に見られながら朽ち果てていくロボットのサンタクロースだ。14日に出るムーンライダーズのラスト・アルバムには新たなクリスマスソングが収録されているかな?