Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『アラバマ:2000光年』(ヴィム・ヴェンダース) 


 ヴィム・ヴェンダースの初期作品『アラバマ:2000光年』(1969年)見る。モノクロ、22分の短編。評論家(今や爆音上映のプロデューサーとして有名な)の樋口泰人氏がBoidマガジンのブログ「妄想映画日記」で紹介していたのを見て、即効チェック。氏も書いておられたが、まさかこれを見ることが出来るなんて思ってもいなかった。ネット上で閲覧できたので、仕事帰りの電車の中、スマホで見た。


 車の移動(果てしなく続く車窓の風景)。ジュークボックス。大音量で流れる音楽(ジミヘン、ストーンズ、ディラン、コルトレーン・・・)。そうそう、これがヴェンダースだよという極め付きの映像に、平常心を取り戻した(ような気がした)。久しぶりに『さすらい』を見直したくなった。出来る事なら、映画館で。


(『アラバマ:2000光年』 Alabama:2000 Light Years 監督・脚本/ヴィム・ヴェンダース 撮影/ロビー・ミュラー 出演/パウル・リス、ペーター・カイザー、ヴェルナー・シュレーター、シュラート、ムリエル・ヴェルナー 1969年 22分 西ドイツ)