- 作者: スティーヴンキング,Stephen King,白石朗
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/06/11
- メディア: 単行本
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スティーヴン・キングの新作『ドクター・ スリープ』は、なんと!『シャイニング』の続編なんですね。成長したダニー少年の物語なんだそうです。それを聞いたらどうしてもキングを読みたくなって、初期の短編集を読み返してみました。
まずは『深夜勤務』(1978年)。収録作品はほとんどが70年代初頭に執筆されたもので、どれも一言で内容を説明できる潔さ。巨大ネズミとの死闘(『地下室の悪夢』)、疫病により滅亡を待つ人類(『波が砕ける夜の海辺で』)、異星人に寄生された宇宙飛行士(『やつらの出入口』)、悪魔が乗り移った巨大プレス機(『人間圧搾機』)、ブギーマン(『子取り鬼』)、腐ったビールで怪物化した父親(『灰色のかたまり』)、スモール・ソルジャーズ(『戦場』)、人類に向け反乱を起こした機械(車)との死闘(『トラック』)、不良少年の亡霊に翻弄される高校教師(『やつらはときどき帰ってくる』)、吸血鬼の住む村(『呪われた村〈ジェルサレムズ・ロット〉』)・・・。正にホラー・SFジャンルの見本市のごとき短編集です。ネタに新鮮味がないとも言えるけれど、そこは若きキングの溢れんばかりのジャンル愛と巧みな筆致で、今読み返しても実に面白い。『やつらはときどき帰ってくる』は後の『IT』、『呪れた村〈ジェルサレムズ・ロット〉』は後の『呪われた村』の原型となっています。映画化されている作品が数多く含まれている中で、トビー・フーパーの『マングラー』(原作『人間圧搾機』)の過剰さは原作に忠実なだけだったんだなあと感心しました。
- 作者: スティーヴンキング,高畠文夫
- 出版社/メーカー: 扶桑社
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続けて『トウモロコシ畑の子供たち』(1978年)、『神々のワードプロセッサ』(1985年)、『ミルクマン』(1985年)、『骸骨乗組員』(1985年)と再読しました。収録された作品はどれも本当に面白い。『霧』(『骸骨乗組員』収録。あの暗黒の映画『ミスト』原作)はもちろん大傑作ですが、一番感心したのは『浮き台』(『ミルクマン』収録)でした。夜の湖に遊びに出掛けた若者が人食いアメーバに襲われるという低予算のB級ホラーそのものの題材(道具立て、登場人物、限定空間)にも係わらず、これだけ怖く読ませるキングの筆力は本当に凄いと思いましたね。
- 作者: スティーヴンキング,矢野浩三郎
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 1988/05
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