Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

「早く人間になりたい」とか「つらい僕の心」とか、その他

 最近思っている事などいくつか。 


 その1。


 昔も今も変わらず、一番の趣味はといえば映画鑑賞だ。高校時代から年間150〜200本のペースで見て来たけど、ここ5年間はだいたい90本くらいに落ちている。劇場には月に1本行けるかどうか。東京に住んでいた頃は週に2回は劇場に足を運んでいたから、それを考えると随分減ってしまったなあと思う。日常生活があれこれ忙しくて時間が無いというのが本数激減の理由。特に今年は震災でブランクが出来てしまったので、まだ65本しか見ていない。週末に頑張って早起きしてまとめ見して本数を稼いでいるけど、果たして90本まで辿り着けるかどうか。


 最近よく考える。死ぬまで後何本見れるのだろう? 現在のペースで後30年生きられるとしたら、2700本。たった2700本。今まで見てきた本数の半分も見れない計算だ。自然と作品の選択は慎重に成らざるを得ない。最近は未見だったクラシック映画と新作を交互に見ることにしている。つい最近は『素晴らしき哉、人生!』と『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団』を鑑賞。今まで食わず嫌いしていた『素晴らしき哉、人生!』、劇場で見逃して悔しい思いをしていた『スコット・ピルグリム』。どちらもとても面白かった。見たい映画はまだまだ山ほどあるのだ。


 その2。


 映画といえば、いつの間にやらマカロニウエスタンの新たなDVDが3本も発売されていた。その名も「マカロニウエスタン・マニアックス/特命篇」、作品は『殺して祈れ』『荒野のお尋ね者』『キラー・キッド』。かのピエル・パオロ・パゾリーニが俳優として出演している事で有名な『殺して祈れ』はずっと見たかった1本なので嬉しい。近日中にチェックしたい。久しぶりにマカロニウエスタン特集もやりたいなあ。


 その3。


 往年のTVアニメ「妖怪人間ベム」をリメイクした実写版TVシリーズが始まった。あがた森魚氏が出演しているらしいという情報に、第1回を見てみた。意外なことに製作態度は極めて真面目なもので、演出もオーソドックス、妖怪人間に扮した亀梨和也、杏、鈴木福の3人も真剣に演じており好感が持てた。いかんせん、人物の出し入れがご都合主義的だなあとか、映像に奥行きがないなあとか、今時このメイクを白昼堂々見せちゃうの?ショッカーの怪人じゃないんだから・・・というような要所のユルさが辛かった。あがた氏は妖怪人間の秘密を知る(らしい)大学教授の役で、第1話ではワンシーンのみ出演。ドラマ部分のキーマンと思われるので、今後の活躍に期待したい。他の出演者に比べるとあがた氏の醸し出す胡散臭いオーラは抜群で、こういったジャンルに絶対必要な「もっともらしさ」の表現という意味では説得力充分であった。


 その4。


 最近よく「痩せたんじゃないか」と言われる。出張で久しぶりに会った会社の人間には必ず言われる。一緒に暮らしている妻にも言われたんで、これは本当かなと。確かに自分でも頬がスッキリしてきたかなあとは思う。体重は仙台に越してから5キロらい減ったかも。でも、痩せる理由は何も見当たらない。なるべく徒歩を心掛けているとか、飲酒の機会が減ったとか、せいぜいそれくらい。年齢のせいか?ならいいけど。何か病気なんじゃないかと思わないでもない。年末の健康診断がちょっぴり心配だ。


 その5。


 我が最愛のロックバンド、ムーンライダーズは今年35周年を迎える。ライダーズ・ファンにとっては恒例の、5年おきにやって来るリリース・ラッシュの年だ。バンドとしての新譜こそまだないが、クラウン時代のベスト盤から始まり、アーカイヴシリーズ、過去作品のリイシュー、各メンバーのソロ作品など続々リリースされている。10/12には鈴木慶一高橋幸宏によるユニットTHE BEATNIKSのニューアルバム『LAST TRAIN TO EXITOWN』が発売された。早速聴いたらこれがもう・・・。素晴らしいアルバムであった。ラヴィン・スプーンフルのカヴァー曲(「つらい僕の心」)には泣いた。


 さておき、前のブログで予告していた、ムーンライダーズ35周年を記念しての全アルバムレビュー、メンバーのソロ作品レビュー、そして「ムーンライダーズによる偽・映画史」企画、いよいよ開始します。まずはTHE BEATNIKSのレビューからスタートの予定。さて。