Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『映画秘宝ex 仰天カルト・ムービー100』(洋泉社)

映画秘宝EX 映画の必修科目01 仰天カルト・ムービー100

映画秘宝EX 映画の必修科目01 仰天カルト・ムービー100


 故郷の友人たちは皆コアな映画フリークなので、酒の席では延々と映画の話で盛り上がる。この前飲んだ時は、何故か『グライド・イン・ブルー』(70年代ポリス・ムービーの名作)の話題で盛り上がったっけ。最近は故郷の友人たちとゆっくり話す機会もなかなか作れないので、少々フラストレーションが溜まっている。そこで、友人たちとオタ話をする代わりに(?)映画秘宝ex 仰天カルト・ムービー100』洋泉社)読んでみた。紹介された作品は、


『アンダルシアの犬』『フリークス』『狩人の夜』『世界残酷物語』『続・荒野の用心棒』『バーバレラ』『カジノ・ロワイヤル』『まぼろしの市街戦』『冒険者たち』『絞殺魔』『殺しが静かにやって来る』『エル・トポ』『ワイルド・パーティー』『時計じかけのオレンジ』『白い肌の異常な夜』『断絶』『黒いジャガー』『ピンク・フラミンゴ』『アギーレ/神の怒り』『サイレント・ランニング』『ウィッカーマン』『悪魔のいけにえ』『ファントム・オブ・パラダイス』『片腕カンフー対空とぶギロチン』『ロッキー・ホラー・ショー』『イレイザーヘッド』『ケンタッキー・フライド・ムービー』『ゾンビ』『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』『モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン』『1941』『ブルース・ブラザース』『マッドマックス2』『ミッドナイトクロス』『ブレードランナー』『ヴィデオドローム』『遊星からの物体X』『ガープの世界』『死霊のはらわた』『スカーフェイス』『バカルーバンザイの8次元ギャラクシー』『スパイナル・タップ』『レポマン』『悪魔の毒々モンスター』『未来世紀ブラジル』『スペース・バンパイア』『ブレックファスト・クラブ』『ブルー・ベルベット』『ゴースト・ハンターズ』『不思議惑星キン・ザ・ザ』『吐きだめの悪魔』『赤ちゃん泥棒』『ニア・ダーク/月夜の出来事』『スラムダンス』『バッド・テイスト』『ビートルジュース』『トーク・レディオ』『アリス』『コックと泥棒、その妻と愛人』『ヘザース』『グレムリン2 新・種・誕・生』『柔らかい殻』『ハートブルー』『デリカテッセン』『ロケッティア』『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』『ありふれた事件』『バッド・チューニング』『八仙飯店之人肉饅頭』『パルプ・フィクション』『プリシラ』『恋する惑星』『クラークス』『ショーガール』『ウェルカム・ドールハウス』『クルーレス』『ムトゥ 踊るマハラジャ』『フロム・ダスク・ティル・ドーン』『ブギーナイツ』『スターシップ・トゥルーパーズ』『ガンモ』『バッファロー'66』『ビッグ・リボウスキ』『ラン・ローラ・ラン』『天才マックスの世界』『ザ・ミッション 非情の掟』『ファイト・クラブ』『ハイ・フィデリティ』『レクイエム・フォー・ドリーム』『メメント』『ほえる犬は噛まない』『ドニー・ダーコ』『ズーランダー』『ゴーストワールド』『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』『バス男』『グラインドハウス』『脳内ニューヨーク』『ぼくのエリ/200歳の少女』『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団


 自分でも驚いたことに、9割方見ていた。個人的には「何でこれが選ばれてるの?」とか、逆に「大事なアレが抜けてるじゃないか!」とか色々思うところあるけれど。まあ映画マニアの数だけ「オレのカルト・ムービー100」は存在するだろうから、それは好き好きという事かな。何しろ本書は「映画の必修科目」と銘打っているからして、「映画マニアへの入門篇」みたいな位置づけのムックなのであろう。ちゃんと江戸木純氏による「カルト・ムービーの歴史」も収録されているし。


 紹介された100本の中でお薦めを3本選ぶとすれば何になるだろう。70年代〜80年代の作品はどれも思い入れが深い作品ばかりで甲乙つけ難い。『ブレードランナー』『未来世紀ブラジル』『時計じかけのオレンジ』『ゾンビ』『まぼろしの市街戦』『ワイルド・パーティー』『ウィッカーマン』といった「超」が付く名作を除いて、個人的な思い入れで(無理矢理)選ぶとこの3本かな。何度見ても泣ける映画だ。


 ミッドナイトクロス』(1981年、ブライアン・デ・パルマ
 『ブギーナイツ』(1997年、ポール・トーマス・アンダーソン
 『ゴースト・ワールド』(2001年、テリー・ツワイゴフ