Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

「ムーンライダーズによる偽映画史」予告(?) 

 

 今から11年前の2011年、35周年を迎えたムーンライダーズはリリース・ラッシュだった。クラウン時代のベスト盤から始まり、アーカイヴシリーズ、過去作品のリイシュー、各メンバーのソロ作品、THE BEATNIKS『LAST TRAIN TO EXITOWN』、12月には『Ciao!』をリリース。2011年の10月のブログを振り返ると「35周年を記念して全アルバムレビューやるぞ!」と意気込んでいて、その年の暮れまでかかってオリジナルアルバムと慶一さんのソロアルバムのレビューを書いたのだった。

 

 当時の記事に「ムーンライダーズによる偽映画史」という記載がある。これは何だったかと言うと、ムーンライダーズの曲には映画の引用が多々あるが、イメージの起点としているだけで内容は殆ど関係がない。「架空の映画のサウンド・トラック」をテーマに製作されたという『カメラ=万年筆』では、各メンバーが映画のタイトルからいかにイマジネーション(というか妄想)の飛躍を果たせるかを競っているような感じだった。南佳孝松本隆の『ラスト・ピクチャー・ショウ』も映画を題材としているが、あちらは映画本編との関連性や熱いオマージュが感じられるものであった。ムーンライダーズの場合には題名と内容の乖離っぷりが面白いので、それをネタに「ムーンライダーズによる偽・映画史」というのをやってみようと思ったのだった。10年越しの企画となりましたが、近いうちに始めようと画策中。さて。