ジョナス・メカス『幸せな人生からの拾遺集』(2012 年)鑑賞。菊川Stranger にて。実は劇場初メカス。仕事明けだし、寝不足だったので寝るんじゃないかと心配だったけど、全く問題なかった。没入してしまい68分あっという間。
過去の作品の膨大なアウトテイク、編集中の様子、少女からの手紙で構成された映像詩。字幕が無いので詳細は理解しきれていないけど(劇場でシナリオ採録のコピーが配られた)、より映像に没入できたかも。
冒頭、手書きのタイトルが出ただけで泣きそうになった。
Out-Takes from the Life of a Happy Man
これもまた走馬灯映画だった。フィルムの親密な質感で捉えられた、様々な家族の風景。男たち女たち子供たちの顔顔顔。犬。雪の通学路。花を摘む女の子。くるくる回って踊り続ける女性。カメラを構えた女性。編集中のメカス。この後見たヴェンダースの『リヴァース・アングル』でも映画編集作業が描かれていたが、スプライサーで切り貼りされるフィルムの幅の違いよ。メカスが編集中に聴いてたのは誰の曲だろうな。
編集機が止まると映画も終わりを迎える。しかし溢れ出たイメージの断片は目に焼き付いて消える事がない。