Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『ミラクル・ニール!』(テリー・ジョーンズ)

 

 仕事明けの深夜帯、何か気楽な映画が見たくて、大分前に録画して放ってあったサイモン・ペッグ主演のSFコメディ『ミラクル・ニール!』(2015年)鑑賞。これよく見たら監督がモンティ・パイソンテリー・ジョーンズだった。ポスターにはパイソンズのメンバーが名前連ねている。声の出演らしい。「わしゃ責任持てんからね」とか言うのか。(言わない)

 

 地球人の知性を試すため、エイリアンが万能のパワーを発揮できる特殊な光線を放射。その力を善き方向に使えない場合には地球を危険な星と見なして破壊しようと言うのだ。光線を受けた冴えない高校教師(サイモン・ペッグ)は何でも願いが叶うパワーを得て大騒ぎ・・・という少年漫画にありそうなめちゃくちゃ分かりやすいお話だった。主人公には特別な野心が無いので途中で力を持て余してしまうのが可笑しい。

 

 傑作とかそういうのでは全くないけれど、仕事に疲れた深夜帯に見るにはちょうど良い軽さと上映時間(85分)であった。たまにはこういうのもアリだろう。ラストが唐突なビリー・ワイルダーの引用で笑った。

 

 監督はモンティ・パイソンテリー・ジョーンズモンティ・パイソンのメンバーは地球破壊を狙う宇宙人の声だった。ジョーンズが顔出し出演する場面はモンティ・パイソンのスケッチを思わせる演出の呼吸で嬉しかった。オバさん役だともっと良かったな。主人公の愛犬の声はロビン・ウィリアムズ