Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

『アイアンマン2』(ジョン・ファヴロー)

アイアンマン2 [DVD]

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アイアンマン2』 IRON MAN 2


 監督/ジョン・ファヴロー
 脚本/ジャスティン・セロー
 撮影/マシュー・リバティーク
 音楽/ジョン・デブニー
 出演/ロバート・ダウニー・Jr、グウィネス・パルトロードン・チードルスカーレット・ヨハンソンサム・ロックウェルミッキー・ローク
 (2010年・124分・アメリカ) 


 1作目が意外に面白かったので、アイアンマン2(2010年)もチェックしてみた。


 トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は「アイアンマン」であることを公表し一躍ヒーローになったが、兵器の個人所有で裁判に巻き込まれていた。ライバル軍事企業や諸外国でもアイアンマンを真似たパワードスーツ開発が進む中、主人公一族に恨みをもつ謎の男(ミッキー・ローク)が闘いを仕掛けてきた・・・。


 さすが続編だけにお話はあれこれ盛りだくさん。新しい登場人物も増え、主人公を付け狙うロシア人科学者(ミッキー・ローク)、ライバルの武器商人(サム・ロックウェル)、アイパッチをした秘密組織の上司(サミュエル・L・ジャクソン)、謎の美人秘書(スカーレット・ヨハンソン)とか、一気にマンガっぽくなったなあという印象。主人公をサポートする軍人役が1作目のテレンス・ハワードからドン・チードルに変わってるのにも驚いた。全作同様にテンポが良いのでそれなりに楽しめたけれど、映画全体としては、エピソードや登場人物を盛り込み過ぎてとりとめが無い印象になってしまった。


 見せ場としては、予告編でも使われていたレース場での闘いが一番面白かった。のっそりと徒歩で現れるミッキー・ローク、仲間たちがパワードスーツを持って駆けつけ、いよいよ主人公がスーツを身に着ける・・・というヒーローものならではの展開が楽しい。個性的なキャラクター同士がぶつかり合うアクション映画ならではの魅力が楽しめる。レース場の場面に比べると、終盤の乱戦は何だかCGキャラクターが戦ってるのを眺めてるみたいで味気なかった。


 前作の時も書いたように、アイアンマンのデザインは映画で見ると意外に格好悪くない。(格好良い、というほどでは無いが)。なんだけど、パワードスーツから顔だけ出している姿は相当間抜けであった。観光地によくご当地の名物キャラクターや衣装を着たパネルが置いてある。顔の部分に穴が空いていて、裏から顔だけ出して記念写真を撮るやつ。何かあれを思い出してしまった。前作のジェフ・ブリッジス、今回のミッキー・ロークドン・チードルらが基本シリアスな演技をしているだけに余計間抜けに見えてしまう。特に終始困ったような表情のドン・チードルは、『ブギーナイツ』のC&Wコスプレとか思い出しておかしかった。