Fool in Trance

それはあった。それは二度とないだろう。思い出せ。

最も古い映画館の記憶は

 先の日曜日、家族でピクサー/ディズニーの最新作『インサイド・ヘッド』見てきました。ウチの娘(3歳2ヶ月)にとっては、初めての映画館です。連れて行く前には、暗闇を怖がるんじゃないかとか、途中で飽きて騒ぎ出すんじゃないかとか、いろいろ心配していましたが、実際には全く問題ありませんでした。上映中はずっとスクリーンに集中していて、ギャグ(カナシミが寝転がったまま引きずられていく場面とか)ではちゃんと笑い、上映が終わって場内が明るくなるとパチパチ拍手をしました。帰り道では「『インサイド・ヘッド』面白かったよ」と繰り返していました。良かった良かった・・・。ドリカムの例の歌も気に入ったらしく、調子っぱずれに歌い狂うのには参りましたが。


 ウチの娘が初めて見た映画(2時間最後まで見たという意味)は『となりのトトロ』、初めて映画館で見たのは『インサイド・ヘッド』で、ジブリピクサー/ディズニーという今時の子供としてはごく普通のコースなのかなと思います。それでは自分が最初に見た映画は何かというと、さすがに覚えていません。最初に映画館で見た映画も思い出せないなあ。たぶん「東映まんがまつり」とかそういった類の上映ではないかなと思いますが。意識して映画を見たり何らかの記録を付けたりし始めたのは中学生になってからなので、それ以前の映画体験はとても曖昧です。


 映画館で見た最も古い記憶を辿ってみると、覚えているのは『ゴジラ対ヘドラ』です。調べてみると「1971年(昭和46年)7月24日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開」とのことなので、封切当時だとすると3〜4歳の頃です。両親ではなく、近所に住んでいた従兄弟に連れて行ってもらったように思います。劇場は町にあった唯一の映画館「光座」(90年代初頭に閉館してしまいました)。大海原(東宝の大プール)から怪獣がヌーッと現れるショット、地下室の階段に佇む黒猫のショットが怖かったのを覚えています。『ゴジラ対ヘドラ』は今や世間ではカルト映画扱いで、大人になってから見直すと「何だこりゃあ」という場面が続出するヘンな映画ですが、当時は真剣に怖い映画として受け止めていました。



 幼少の頃に映画館で見て印象深いもう一本の映画は、『長靴をはいた猫 80日間世界一周』です。これは「東映まんがまつり」の一本だと思われます。1976年(昭和51)の公開なので、小学3年生の頃かな。クライマックスに長い長い追っかけと剣劇の見せ場があり、大興奮した覚えがあります。先日BSの番組でライムスター宇多丸氏が、子供の頃見て印象深い作品としてこれを挙げていたので嬉しくなりましたね。『長靴をはいた猫 80日間世界一周』は初見以来見直していないので、いつか見直してみたいと思います。



 ついでに、子供の頃見て印象深い作品をもう一本。楽しかった映画ではなくて、嫌だった映画ですが。スペイン映画『汚れなき悪戯』。これはTV(水曜ロードショーかな)で、見たのは小学校2〜3年生の頃だと思います。修道院で育てられる孤児のお話で、主人公の少年の一挙一動が癇に障って、見ている間中イライラしっぱなしでした。主人公がサソリに刺される場面で「ざまあみろ」とまで思った記憶があるので、よほど気に食わなかったのでしょう。「午前十時の映画祭」のプログラムに入るようないわゆる「名画」なので、今見直せば全く違う感想だとは思いますが。


 さておき、『インサイド・ヘッド』の感想は後日改めてアップします。


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